2016年5月22日日曜日

あんまり知られていないトゥルムのセノーテとキャンプ場

マヤ遺跡とカリブ海のコンビネーションが絶妙すぎることで有名なトゥルム。
この街はアメリカナイズされたカンクンとは違って、おもにヨーロッパからの旅行者に好まれています。
そのせいもあって自然と有機的に融合した宿や建物も多く、環境への配慮がみられるエリアです。

(もちろんアメリカにも先進した有機的な素晴らしいデザインはたくさんあるのですがカンクンで感じるアメリカはまた違います。。。)



カンクンは観光地ど真ん中な雰囲気なのですが、そこから少し離れたトゥルムはそれほど人が多いわけでもなく街の規模も程よい感じ。
フォトジェニックな景色も多くて、お忍びで有名人も訪れているようです。
1月にはジャスティンビーバーが訪れてたようで、遺跡の上でパンツを脱いで強制退去させられていました。
面白いですよねジャスティンビーバー。



さて、そんなトゥルム近郊にもセノーテはたくさんあります。
かの有名なグランセノーテもトゥルムの町から自転車で行けるような場所。
マヤ遺跡の中でも屈指の美しい景観を誇るトゥルム遺跡と、セノーテの中でも最も美しいといわれているグランセノーテを1日で回ることも可能です。



そんな魅力的な街、トゥルムの隠れた穴場のキャンプ場&セノーテをご紹介します。





セノーテサシルハ(Cenote Xachil-Ha)



トゥルムの町からグランセノーテまでは約5km。(サシルハまでは10km。)
屈強なヨーロピアンの皆さんはレンタルした自転車でグランセノーテを目指しています。
街から自力で行きたい人は歩いても行ける距離ですが、暑くて途中に何もないのでヒッチハイクがいいかもしれません。

今回ご紹介するセノーテサシルハはグランセノーテを超えてさらに5kmぐらい進みます。すると道の左側(南側)に2つのセノーテが現れます。手前にあるのがカーウオッシュ、奥にあるのがサシルハです。



カーウォッシュはその名前の通り昔は車を洗っていたそうです。
車がいつからこの地域に入ってきたのか不明ですが、少し残念なネーミング。
なんか、嫌な気分ですよね。。。車洗うセノーテで泳ぐの。
それに対してXachil-haはマヤ語で「澄んだ水」という意味。
名前勝ちですね。
料金は大人一人50ペソです。


さて、サシルハですがここは何といっても水の色が極上。
見たことないようなエメラルド。
あまり大きなセノーテではありませんが、人もそれほど来ていないのでゆっくり過ごすことができます。



水温はやや低く、長く入っていられません。
施設内には子供用プールや屋根付きのいすやテーブルもあります。
美しい水面を眺めて、暑くなったら飛び込んで、体が冷えたら上がってまた眺めて…
飽きることのないそのループを繰り返すことで頭も体もすっかりデトックスされること間違いなし。










プラヤ ロカ(Playa Roca)




トゥルムには洗練されてこじんまりとした隠れ家的な素敵ホテルやキャンプ場もたくさんあるのですが、ここもカンクンやプラヤデルカルメンと同じく物価は高騰しています。
昔はビーチでは無料でキャンプができていたそうなのですが、ここ何年かでそういった場所はずいぶん減ったようで、ほとんど見つけられませんでした。
プラヤ ロカは無料ではありませんが、旅を感じられるよい雰囲気のキャンプ場です。


場所ですが、トゥルムの街から15号線で海へ向かうと、国立公園が海沿いに広がっています。
海に突き当たるとグロリエッタの突き当たりになるので、そこを左に入っていきます。
2kmぐらい北に進むと右手に看板が出てきます。





料金は1泊 80ぺソ。
長期滞在者には割り引きもあるとのことで、私たちが訪れた時も道売りをしながら旅を続けてるドレッドのアルテサニアが多く宿泊していました。



ここは家族で管理をしているようなのですが、彼らがとっても優しくて癒されます。
炊事場は薪で調理ができるのですが、着火に手間取っている、すぐにおばさんもおじさんも薪をもってきて手伝ってくれました。
慣れた手つきでさっと火を起こしてくれて、にっこり笑ってまたハンモックへ戻っていくおじさん。
程よい距離感で見守ってくれていて、何とも言えない安心感があります。



すぐ隣にはラグジュアリーなキャンプ場が隣接していていますが、素朴で自由な雰囲気が好きな人には断然プラヤロカをお勧めします。




ちなみに、トゥルムの近くのプエブロ(田舎っぽい小さな集落)には今もマヤ語しか話さない人たちが住んでいます。
彼らが売っている商品は蔓で作ったランプシェードやドリームキャッチャー、ユカタンの木材を使った家具、締めたての鳥を売っている店もあります。
それぞれの商品はカンクンではなかなか見つかられない自然素材なので、遠くから買い付けに来ている人もいるようです。


そして彼はオープンマインドな人たちで、目は本当にキラキラしています。
純粋できれいなエネルギーを持つ人とのふれあいもまた、この地域の素晴らしい魅力の一つ。
知らないキャンプ場もセノーテもまだまだたくさんあるみたいなので、ゆっくり時間をかけて滞在したくなる場所です。

2016年5月14日土曜日

カンクンに疲れたあなたにお勧めする、1泊2日のショートトリップ


カンクンは観光地の割に街の規模がとても大きいです。
オールインクルーシブのホテルに泊まってゆっくり過ごしている人たちにはあまり関係ありませんが、バックパッカーやリゾート以外でカンクンを訪れる人にとっては、この世界的なリゾート地でお金をかけずに楽しく過ごすことは以外と難しく、知識とテクニックが必要です。
そのため、街のエネルギーや暑さ、物価の高さに持って行かれて、元々のこの土地が持っている圧倒的な自然美を感じられないまま過ごしてしまいがちです。


そこで今回はカンクンから少し離れた所で自然を満喫できる、ショートトリップをご紹介します。


その場所は、カンクンの南の街、プラヤ・デル・カルメンからさらにもう少し南の小さな田舎町、プエルト・アベントゥーラ(Puerto Aventura)にあるセノーテとキャンプ場。


トロピカルな雰囲気のセノーテで体を冷やし、カリブ海の波音を聞きながら眠り、朝日と共に目覚めることのできるキャンプ場でゆっくりチルアウト。
カンクンの喧騒から離れてユカタン半島の自然の美しさを堪能してみてください。


Cenote Azul


アクセス方法はプラヤ・デル・カルメンからトゥルム行きのコレクティーボに乗り、約20分。
「セノーテアスールに行きたい」と運転手に伝えておけば、入り口の真ん前で降ろしてくれます。


入場料は80ペソ。ある程度人の手が入っているセノーテで、受付ではライフジャケットのレンタルもしていますし、無料の着替えスペースもあります。



敷地内にはいくつかのセノーテがあり、結構人も来ていますが気にならないくらいの広さがあります。
飲食は禁止のようですが、ビールを飲んでるおじさんもいました。


カンクンのあるキンタナロー州では、日焼け止めは海でもセノーテでも環境に負荷をかけないタイプのもの(オイルフリー)が推奨されているので、現地で日焼け止めを購入する場合は店員さんに確認してから購入しましょう。




ここのセノーテはその名前にふさわしく、息を呑むような美しいブルー。
ジャングルの植物に囲まれたセノーテで、赤や黄色の羽を持つカラフルな鳥が何度も視界を横切ります。
蝶もヒラヒラ飛んでいて、一度水の中に潜れば人懐っこい魚がたくさん泳いでいます。



これぞパラダイス。。。と思わせる極上のセノーテ。
メリダ側のセノーテと比べると随分垢抜けています。


ぬるめの水にプカプカ浮かんで空を眺めていると、重力からも日常からも解放されて心身ともに深くリラックスできます。







Xpuha





さて、セノーテアスールを堪能したら、目の前の道を海側に渡って南に向かって3kmほど移動します。
キャンプのできるビーチの名前はXpuha(シュプハ)Beach。
先にこちらにテントを張ってからセノーテに行くのもアリですね。





ここにはカバニャと呼ばれる簡易的な建物もあれば、一棟貸しの家もあるので、予算に合わせて宿泊先を選べます。
一棟貸しは1200ペソ〜。





ビーチハウスにはレストランがあり、ブランコの椅子に腰掛けてカリブ海を見ながら食事やお酒が楽しめます。
食事のメニューは100〜300ペソと少し高めですが、日替わりシーフードパエリアは120ペソぐらい。なかなか美味しかったです。
ビールは35ペソでした。


ただ、3月後半から4月頭にかけてはアメリカの春休みを利用してカンクンに遊びに来る、スプリングブレイカーというクレイジーで下品な若者集団が押し寄せるようなので、その時期は外したほうが賢明だと思われます。





私たちはもちろんキャンプ。
アサドールを持ち込めばバーベキューも可能です。
自炊キャンパーには水場や調理場がないのですこし難しいですが、自炊は可です。
キャンプの料金は一人150ペソ。


調理場や水場がない分、キャンプ場特有の生活感が出ていなくて、目に入る景色が綺麗。
トイレやシャワーは毎朝掃除されているようです。



目覚めると、カリブ海から朝日が昇ってきます。カリブの海の色は太陽の光によってその色相を変化させるので、朝日が昇っていく速さと同じ速度で水の色がみるみる変化していきます。


水色からエメラルドへ、そして濃いカリビアンブルーへと変化していく海。
時間を忘れてついつい見とれてしまいます。


カンクンの喧騒に疲れたらプエルトアベントゥーラスまで少し足を伸ばし、自然の中に身を置いて過ごす事でまた違ったユカタン半島の姿をみる事ができます。
そして、このような景色こそが昔々から変わらないユカタン半島の本来の表情な気がします。