2016年9月26日月曜日

メキシコペソの下落が止まらないので定期預金を組んでみた

メキシコペソの下落が止まりません。
対ドルで1993年のデノミ以降の最安値を更新しています。
私たちが2015年8月に海外送金で円をペソに変えた時のレートは1ペソ=7.5円でした。
それが今(2016/9/25)では1ペソ=5.1円…。


それはつまりどういうことかというと。


例えば100万円をペソに両替するとします。
レートが7.5円の時なら13万3333ペソです。
その13万3333ペソは現在のレート(1ペソ=5.1)で計算すると67万9999円になっているということです。
元々の100万円がなにもしていないのに32万円減った。。。
計算するたびに切なくなります。


移住のタイミングと海外送金のタイミング的に仕方なかったことなのですが、やはり落ち込みます。
しかし、落ち込んでいてもペソ安が回復するわけもないので、様々な方法で今の状況に対応して暮らしていくしかありません。


まず、外貨である円を稼ぐためにこのブログをマネタイズすることにしました。
また、ペソ安のおかげで金利が上がった定期預金も組んでみることにしました。
そして、万が一の通貨危機に備えてBitcoinの口座も開設しました。
なんとかせねばというサバイバル感が生活に出てきています。


まずは、メキシコでの定期預金についてのあれこれを。

















メキシコで定期預金を組む


経済成長を続けるメキシコでは、毎年確実に物価が上がっています。
毎年1月になると、生活必需品から家賃まで全ての物価が一斉に上がります。
小さなところでは5ペソのタコスが6ペソになり、5000ペソの家賃が5300ペソになり、1泊300ドルのホテルが340ドルになります。
家賃の上昇だけでもかなり大きな負担になるので、物価上昇額を定期預金の利子分で補填しようと考えました。


メキシコ政府ももちろん通貨安を嫌っています。前回の通貨危機、94年のテキーラショックのこともあるので通貨安を警戒しており、昨年から利上げを続けています。
現在の政策金利は4.25%。
昨年末の時点ではまだ3%でした。


定期預金を組む銀行ですが、外国資本の方が感情的になんとなく安心できるので、まずは口座を持っているScotiabankに話を聞きに行きました。
定期預金口座(cuenta de plazo fijo)を開設したい旨を伝えると、すぐにシュミレーションしてくれました。


Scotiabankでは最短30日から定期預金を組むことができます。
1ヶ月単位で期間は調節できて、3ヶ月、半年、1年と期間が長くなるにつれて金利は上がっていきます。


ちなみに最短の1ヶ月でも年利が3.2%近くあります。
1年だと4.29%です。
高金利に目が眩んで1年間を選びかけましたが、その間に万が一のことがあって銀行が閉鎖されると元も子もないので、3ヶ月にしました。
銀行のお姉さんに今の日本と比べて金利が高いことを伝えると、とても驚いていました。


「日本はそんなに金利が低いの?知らなかったわ。メキシコはこれでも低い方よ。10年前は10%だったもの。
えーっと…。あら!あなたたちはラッキーよ。通常であれば3ヶ月だと3.75%だけど、今はスペシャルなプロモーションがあるから4.29%よ!」


親切に対応してくれたお姉さんがにっこり笑ってそう教えてくれましたが、そのプロモーションの数字が高ければ高いほどリスクが高い気がして、嬉しいような不安なような…。
結局1年も3ヶ月も金利が同じだったので1年間にしなくてよかったです。


普通預金とは別に定期預金専用の口座を開設して入金。
中途解約はできないそうです。
できないってどういうことなんだろう。
やっぱり1年にしなくてよかった…。


年利が4.29%なので3ヶ月だと4.29÷12ヶ月×3ヶ月=1.07%です。
10万ペソを3ヶ月預けると1070ペソ金利で増える計算です。
今の日本の低金利では考えられない数字ですが、その分の通貨のリスクも日本とは全く状況が違います。
国が変われば定期預金もこんなに不安になるものなのか…。


ちなみに別の外国資本大手銀行であるHSBCでも定期預金の金利を聞いてみると、2.5%でした。
システムが少し違っていて、定期だけどいつでも引き出すことが可能のようです。


…そっちの方が安全ですね。
単純に高金利に惹かれてScotiabankを選んでしまいました。
大丈夫かな。。


9月に口座を組んだので、預けたお金が戻ってくるのは12月。
それまで何事もありませんように…。





メキシコペソは現在史上最安値なわけですが、銀行に行くとみんなバンバンお金をおずけてるし、街の様子も普段と全く変わりません。
ペソ安を気にしているメキシコ人も周りには誰もいません。
メキシコの国内の実体経済そのものはとてもいい感じだと思うのですが、
メキシコペソ自体が新興国通貨の中で為替取引量が最も多いため、投資家の動きと直結して相場が動いてしまいます。
実体経済と関係なく。


なんとか盛り返してくれることを祈るばかりですが、
11月のアメリカ大統領選挙の結果も確実に影響があるはずです。
もしトランプ候補が勝つようなことがあると…。
いろんな意味でヤバイ気がしてなりません。




今住んでいる世界のお金の価値がなくなることを想像すると、魚の取り方や食べられる植物の知識を持っている人、農業をしている人たちは、もし世界が変化してもなんとかなるんだろうなと思います。


今世紀に何度も通貨危機を経験しているアルゼンチンの人たちは、お金や国や銀行に対する認識が私たちと全く違っています。
今のお金はただの紙切れに価値をつけているけれど、その価値はある時急に無くなることもあるものだという認識。
実際に銀行が封鎖され、通貨が切り替わることを経験している彼らは、小さなスペースの畑で野菜を作ったり、物々交換のマーケットを利用したり、仮想通貨を利用したりしています。



そんな仮想通貨の基軸通貨であるBitcoinの開設については、また次回。



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