2017年10月8日日曜日

ボゴタの黄金博物館での思いつき。人が金に惹かれる理由とは?




ボゴタでは黄金博物館・Museo de Oroに行きました。
たまたま訪れた日曜日は入館無料。


場所は旧市街にあり、サンタンデール公園の向かいに面しています。
歩いて1分ほどの場所にはインターナショナルエメラルドミュージアムもあります。
このエリアだけでどれほどのお宝が…


とても質の高い博物館で、一見の価値あり。
ボゴタに行った際にはぜひおすすめしたい場所です。
いろいろなインスピレーションが湧きました。












黄金博物館では、ものすごい量の展示品だけでなく、金という元素鉱物についての基本的な知識も展示されています。


スペイン語で金はOro(オロ)。
元素鉱物の一種類で元素記号はAu。







自然金は自然銀(Ag)や自然銅(Cu)とグループを構成する事が多く、そこから金のみを抽出、加工されて純金となります。


金の純度は24分率表され、「24金」と呼ばれている金がもっとも純度の高い(99.9%)金になります。
18金だと純度は約75%。


金を買うなら24金が一番クオリティが高いという事ですね。








展示されている黄金を見ていると、ついついその輝きに引き込まれていきます。
他の博物館とは違う高揚感があたりに漂い、自分も含めてみんなが興奮状態。


保存されている遺物のコンディションも非常によく、改めて金は劣化しないんだということを感じざるをえません。


















繊細な造形も多いですが、全体的にどこかユーモラスなデザインの遺物が多く、この地域に住んでいた古代の人たちのイマジネーションにくすりとさせられます。











それにしても圧倒的な量の金。
どんだけ産出してたんだと。







インカの人たちが作り上げた黄金文化は、侵略者であるスペイン人も魅了しました。
全く違う文化圏であるにも関わらず、すでに世界共通で金の価値は認められていました。


なぜ、これほどまでにこの光り輝く元素鉱物はホモ・サピエンスを虜にするのでしょう。







金は、はるか昔から価値があるものとされていました。
諸説あるものの、もっとも古い記録はなんと紀元前4000年頃、現在のルーマニア・トランシルバニア地方で、産出された金を加工して装飾品に使っていたと考えられています。
今から約6000年前ですね。


その後、シュメールやエジプト、古代ギリシャにおいても金は重用され、紀元前1500年にはすでに交換手段の基準になっていました。


正確な記録は残っていませんが、もちろん南米大陸の先住民も紀元前から金を発見し加工しています。








金の価値と考えると、今の時代、価値イコールお金です。
6000年前、トランシルバニアの貴族も同じ感覚で金を所有していたのでしょうか?




今世界に流通している紙幣のお金そのものには、その金額に見合うだけの実質的な価値はありません。
100ドル札を作る原価は、紙代とインク代、人件費を加えても100ドルには届かないでしょう。
紙幣のお金の価値は流動的です。
インフレすれば価値は下がり、限りなく精巧であっても偽札と認定されれば価値はありません。
株式や小切手と同じ、「約束と信用」で成り立っている契約書の一種です。









でも、金は違います。
その価値は地球上のあらゆる場所で6000年以上昔から高い価値を保っています。


その理由の一つとして、金の特徴のひとつである、劣化しにくいという点が考えられます。
他の多くの金属(銀や銅も)は酸素によって酸化します。
化学結合が切れてしまい、最後は土に帰っていきます。


しかし、金は酸素によって化学結合が切れることはなく、紫外線によっても劣化することはありません。
”永遠の輝き”とはダイヤモンドの宣伝で耳にした文句ですが、金こそ永遠に輝き続ける元素鉱物です。


あくまで人間の尺度による「永遠」ですが。


永遠に輝き続ける金は、不滅、不変といったイメージにつながり、それが死を恐れる人間にとって憧れになっていったという説があります。


死や老いも不変的な恐怖だったんでしょう。






それでは、そのような性質が判明してから、金の価値は高まったのでしょうか?
世界のあちこちで初めて金を発見した人たちが、その輝きに魅了された時、
「この鉱物は永遠を感じる…」と、そこまで感じて魅力を感じたのでしょうか?


私は違うと思うんですよねー。
もっとこう、なんというか、本能的に「この輝きが美しい!」と感じたように思うんです。
河原の砂底でキラリと輝く粒を見た時に「綺麗…」と感じたと思うんです。


ではなぜ、輝きに対して私たちのDNAは「美しい」という感情を感じるのでしょう。






光り輝くものを「美しい」と感じることは、ホモ・サピエンスが繁殖していくため、生存するためには直接関係なさそうです。
食べられるわけではないし。


では、美しく輝くものに対して「快」を感じるDNAの記録はどこに由来しているのか。








もしかして、太陽を連想するからなのでしょうか。
夜は視界が悪くなり、危険に遭遇するリスクが高まります。
夜明けの太陽は、昔から私たちに安堵の感情を与えていたはずです。


でも、私たちは同じように月や星を見ても「美しい」と感じます。
夜空に光り輝く天体にも同じように惹きつけられ続けています。







では、なぜ?







この感情はどこからきている?









私たちが輝くものに惹かれる理由…?










あ! もしかして…











もしかして、その感情の由来は私たちが生まれてくる時に必要な感情に起源があるのではないでしょうか。
母親の胎内から、産道を通り、この世界に生まれてくる瞬間。
外の世界は光に満ちて明るく輝いているはず。


その輝きに魅力を感じるようにDNAにプログラミングされている本能こそが、金の輝きを魅力的に感じる理由なのでは。




スペイン語では出産することを「dar a luz」と言います。
darは与えるという動詞で、luzは光という名詞。
直訳すると光を与える、という行為が出産するということになります。


輝きを美しいと感じることは私たちにとって、とても基本的で、根本的に必要な感情なのかもしれません。















…という壮大なイメージが膨らんだ黄金博物館でした。


ふー。
すごいです。金。
持っていかれます。


4階建てのミュージアムをじっくり見学した後は、ぐったり疲れてしまいました。


その輝きは魅力的ですが、癒し系の鉱物ではないことも確か。
金には血なまぐさい歴史が常につきまとっていますが、それも納得できます。


強烈な魅力もありますが、人を狂わせる作用も持ち合わせている唯一無二の鉱物ですね。


国宝級のお宝満載のボゴタの黄金博物館。
行くなら絶対日曜日!(無料)



2017年9月25日月曜日

Interjetの片道2690MXN(16000円)のチケットでコロンビアに行ってきた。



人生初の南米大陸はコロンビア!
想像以上に魅力的な国でした。


色々ありすぎてまだ振り返れないので、情報を残しつつ振り返ってみます。


【レート 2017年9月】
※1メキシコペソ(MXN)=6.2円
※1コロンビアペソ=0.038円 





エメラルド博物館から見えるボゴタの街並み



















メキシコのLCC航空会社 Interjet


今回利用したのはLCCだけどサービスが良いと評判のInterjet。

websiteはこちら

カンクンからボゴタへの往復料金が2名で10760MXNでした。
1名あたりの片道料金は2690MXN。約16000円です。









InterjetはアジアのLCCのように、予約する時に荷物はいくつ預けるから、追加料金はいくらで…食事プランのオプションは…などという、こまごま煩わしい予約システムではありません。
シンプルで使いやすいウェブサイトでした。




日本からは本当に遠い南米に、こうして気軽な金額で旅行ができるのはここに住んでいるからこその役得。
今のうちに南米にはぜひ足を伸ばしてみたいです。
アルゼンチンはメキシコからでもまだまだ遠くて高いですけどね。。。
















空港でのチェックイン


旅行当日の朝にはメールでお知らせしてくれます。
うっかり旅行の日程を勘違いしていても安心ですね。
いいサービスだなあと思っていましたが、帰りの日にメールはありませんでした。


メキシコの居住者、滞在許可書を持っている人はまずは先に出国手続き。
空港のイミグレーションで出国届けに記入、パスポートにハンコをもらってからInterjetのカウンターでチェックインです。


チェックインに必要なものは
・パスポート
・コロンビアを出るフライトチケット
・出国届け(メキシコ在住者のみ)


以上3点。


コロンビアを出国するフライトチケットはかなり何度も確認されました。
空路でコロンビアに入る場合、準備しておいたほうが無難だと思います。
eチケットの提示は特に求められませんでした。


今回はLightパック、一番安いクラスのチケットですが、預け荷物は1人につき1個(25kgまで)までは無料で預ける事ができます。
手荷物は10kgまで持ち込み可能。




荷物を預けてゲートをくぐり、搭乗を待ちます。


空港内は暇なので、ついついなにかつまみたくなりますが、ゲート内の食料は世界共通で空港プライス(高い)。
なので、最近はもっぱらお弁当を持ち込んでます。
市内の何倍もの値段がするピザをほおばるアメリカ人を横目に、持参したおにぎりをほおばり出発を待ちました。




持ち込み手荷物のサイズ(Interjetホームページより)















快適な機内


予定通りの時間に出発。
座席に腰掛けてみるとかなりゆったりしています。
シート自体は普通のサイズですが、前の座席との距離が普通の飛行機に比べて余裕があります。
私はまあまあ大柄なので、ゆったりした座席はとてもありがたい。これは快適!


大柄なぽっちゃりさんが多いメキシコ。
身内に優しい航空会社の懐の深さを感じます。



普通に座ってもこれだけのスペース!




機内には女性専用トイレも。
高齢者への割り引きや、2歳までの幼児は国内線無料など、色々配慮が見られます。


女性専用トイレ






カンクンからボゴタまでは約3時間半。
日本から台湾ぐらいでしょうか。


2時間くらいすると、ドリンクサービスがきました。
もちろんアルコールも含まれています。


アルコールはビールかテキーラの2択でしたが、LCCでドリンクサービスがあるのはお得感がさらに高まります。


テキーラはブランコとアネホ2種類用意されていました。







しかもおやつとサンドイッチまで!






アメリカの航空会社(DELTAやAmerican、United)は国際線でもアメリカ大陸間だと食事が出ません。
カンクンからロスアンゼルスまで、同じく3時間強ですが、軽食も飲み物もついてません。


それに比べてこのサービス…。


どんどんInterjetのことが好きになっていきます。


ほろ酔いでいい気分で過ごしていると、あっという間にボゴタに着きました。
















エルドラド国際空港に到着



ボゴタの国際空港、エルドラド(黄金郷)に無事到着。
入国審査は落ち着いた雰囲気でスムーズ。
滞在目的、日数を聞かれ、すぐにスタンプをバスンと押してもらえました。




空港でのミッションはお金を下ろすこととSIMカードを手に入れることの2つ。


まず、ATMは幾つかあるのですが、【楽天VISAカード】が使えませんでした。
Plusマークもついていたのですが、結局ボゴタ市内でも楽天VISAカードは使用できませんでした。


何枚か持って行っていたカードのうち引き出しができたのは【ジャパンネット銀行】とメキシコで作った【HSBC】のデビットカード。
上記2枚はボゴタ市内でも同様に利用できました。




次にSIMカードです。
空港内にSIMカードを売っている店はあるはずなのですが、誰に聞いても違う答えが帰ってくる。。
空港には無いと言う人もいれば、1階にあるという人も、2階にあるという人も。


しばらく空港の中を歩いて探していると、どこからともなく男の人が近寄ってきて、
「SIMカードを探しているのか?」
と、財布の中からへたれたSIMカードを出してきました。
コロンビアのザ・売人らしい雰囲気。
不安を感じます。


400円くらいとかなり安かったのですが、怪しい人とのファーストコンタクトだったので丁重にお断り。
後から分かるのですが、ボゴタの路上でもたくさんの人がSIMカードを売っていました。
一応使えるようで、セッティングまでしてくれているようでした。
怪しい人ではなかったんでしょうね。



最終的に、スナックなどを売っている売店でSIMカードは売られていました。




SIMが売られている空港内の売店



キャリアはメキシコにもあるMovistarとCraloの2択。
選んだプランは利用期間が15日で30分の通話。
1Gのインターネットと、FacebookやTwitter、Whats AppなどのSNSが使い放題といううプラン。
値段はカード代込みで15000コロンビアペソ(600円くらい)でした。


カードを挿してもうまく繋がりませんでしたが、売店のお姉ちゃんが日本語表記の携帯をじくりまくってセッティングしてくれました。
アクセスポイントの変更が必要だったようです。


携帯をいじりまくってなんとかしれくれたお姉ちゃん



 空港から市内まではタクシーが楽で良いと思います。
メーター制で割安でした。


空港からセントロのトランスミレニオ(市内を走るバス)のUnivercidadあたりまでで20000コロンビアペソ(約800円)程度でしたよ。

















カンクンへ戻ってきたとき 



コロンビアで色々ありましたがなんとか無事メキシコへ。
メキシコの入国は、飛行機を降りた時点から物々しい警戒ぶり。


私たちはメキシコに在留資格があり、しかも日本人ということが原因なのか、するっと入国できましたが、コロンビア人に対してはかなり厳しめにチェックしていました。


乗客は明らかにバカンスに来ている普通の家族連ればかりだったのですが、荷物を全部開けられている人たちも少なくありませんでした。
携帯の裏蓋を開けている人にも注意していました。
(おそらくSIMカードを抜いていただけ)


空港職員はギラギラした目で、「必ず、持ち込んだコカイン見つけてやるぜ!」という熱意が伝わってきていましたが…


まあ失礼な話ですよね。
実際の今のコロンビアの現状と、過去のイメージが全く更新されていないのでしょう。










ボゴタでは街中のいたるところにグラフティが見られた




まとめ


総じて、Interjet、快適でした!
座席のサイズ、機内サービス、予約システムと、ユーザー目線での企業努力が随所に感じられます。


今まで使ったLCCでも一番印象が良かったです。
ここ10年で飛躍的に事業を拡大している航空会社ですが、納得できますね。
また機会があればぜひ使おうと思えたので、おすすめの航空会社です!





2017年9月19日火曜日

プエルトモレロスでアジを釣る




風が気持ちいい、夕刻のプエルトモレロス桟橋。



今でこそビーチリゾートしてどっかんどっかんアメリカ風に栄えているカンクンですが、40数年前まではわずか20世帯くらいの小さな漁村だったそうです。
小さな漁村の面影はずいぶん薄くなりましたが、地元の人たちは昔と変わらず魚釣りをして楽しんでいます。


夕方になると海や河や湖に家族が集まり、女性陣がお菓子を食べたりおしゃべりしたりしている横で、お父さんが子供と糸を垂らしている姿をよく見かけます。


こっちの人は釣りをするといってもほとんど釣り竿をつかいません。
糸と釣り針だけか、ペットボトルに糸を巻き付けただけという、とてもシンプルな道具で魚釣りをしています。



ペットボトルスタイル



ペットボトルスタイルで魚を釣れるようになれば、糸と針さえあればどこでも気軽に釣りができる!と考えた私たち。
友達のフランシスコに作り方を教えてもらい、ペットボトルで仕掛けを作ってみました。


作り方は釣り糸の先に重りを結びつけ、そこから少し離した位置に釣り針を結びつけます。
糸の反対側はペットボトルに巻き付けるだけ。
完成。
5分もかかりません。


早速、釣りに詳しいフランシスコのお父さんにどこで魚が釣れるか聞くと、このあたりではコスメル島が釣れるぞと。
カンクンでは大した魚は釣れないぞと。


コスメルまで行くのもなかなか遠いので、まずはカンクンの近くのポイントで釣ってみることにしました。
















【リオ・二ズック/Rio Nizuc


カンクン・ホテルゾーンの南(空港)側、ラグーン(湖)とカリブ海がつながっている場所がリオ・二ズックです。
空港からホテルゾーンに入ると最初に橋がありますが、その橋の下あたりがポイントになっていて、日によっては超絶に美しいグリーンとブルーの水の色をしています。


橋の下から海にかけては、一応公園のようになっていて駐車場もあります。


仕事が終わって、フランシスコと一緒に夜暗くなってから釣りを始めました。


私達以外にも結構人がいて、泳いでる子供もいれば家族で夕涼みをしている人もいます。
ペットボトルで釣り糸を垂らしている人もいましたが、何組かのグループは投げ網を使った漁をしています。
網の投げ方がうまい人もいればへたな人もいて、プロの漁師ではなさそうです。


橋の両サイドからは網が投げ入れられ、かたや橋の下では子供が飛び込みばしゃばしゃ泳いでいる。
こんな状況で果たして魚は釣れるのか?
魚、逃げるんじゃねーの?

















……釣れませんでした。


2時間ぐらいやってみましたがこれといったあたりもなく、ペットボトルから糸を投げる作業もあまり楽しくありません。
投げ網の人たちはたまに魚をゲットしてましたが、わずかなもんです。
イワシっぽいのが獲れてました。


ボウズだった帰り道 は、フランシスコの釣りにまつわる思い出話を聞きながら帰りました。
イグアナを捕まえてその肉をエサにして魚を釣って、コンビニの横で油で揚げて食べたそうです。

うげー。野蛮。

























【イスラ・ブランカ/Isla Blanca




続いてのポイントはイスラ・ブランカ。
残念ながらこの1年の間にみるみる訪れる人が増えてきて、秘境感はかなり薄れてしまいました。
それでもまだ浜辺で焼き肉やキャンプもできるので、いつでも強風ですがお気に入りの場所です。


カリブ海の反対側のラグーンサイドでは、時々釣りマニアの方がボートで釣りを楽しまれています。
ソルトウォーターフライフィッシングのグランドスラム、ボーンフィッシュ、ターポン、パーミットが釣れるそうです。
釣りの専門用語(横文字カタカナ)が難しすぎて、カタカナが道具なのか場所なのか魚なのか分かりません。


その世界の人たちにとってはイスラブランカやシアンカーンはとても貴重な魚釣りが楽しめるようです。


しかし、私たちがやりたいことはそういう事ではありません。
素人として、簡単に、お金をかけず、食べられる魚を釣りたいだけです。
晩御飯のオカズを釣りたいだけなんです。




以前、イスラ・ブランカでアメリカ人が釣り竿を使って釣りをしている姿を見かけていたので、いけるんじゃないかとペットボトルを持参してみました。


ここのビーチは、波打ち際から少し沖に向かっていくと足はすぐにつかなくなるのですが、構造としては遠浅のビーチ。
手前には魚はいなさそうなので、できるだけ遠くに釣り針を投げ入れたい。
海の中に腰まで入り、そこからペットボトルを振りました。




いざ始めてみると、波・風が強く、思ったように投げられません。
雄大な大海原に向かってペットボトルを振っていると、途方もなく無駄なことをしている気持ちになってきました。


ふと横を見ると、Miaと友人女性が同じように一生懸命ペットボトルを振っています。
大自然の中の日本人3人。
カリブ海に向かって一心不乱にペットボトルを振り続けること30分。



















……釣れませんでした。

ピクリとも反応なし。


帰り道にはとびきり綺麗な夕日が見えました。
悲しい時や辛い時にはいつも狙ったように絶景を見せてくれる場所です。























【エル・エンバルカデロ/El Embarcadero


2度にわたる挫折の後、Miaが誕生日に釣り竿を買ってくれました。


これは…明らかに釣れそうな雰囲気!
一気にモチベーションが上がり、ペットボトルセットは早速針と糸に分解。


現場で、”道具だけはいいの持ってるけど使い方が分からないやつ”という恥をかかないために、一 度家で組み立てる練習。


簡単に思えましたがあっさり躓きました。
リールの構造が…


そこで役に立ったのがこの動画。




完全な初心者にもわかるように丁寧に優しく教えてくれます。
初心者の方はぜひこの高橋哲哉さんの動画で予習してください。


仕掛けの付け方から根がかりした時の外し方、万が一外せない場合、極力海にごみを残さないようにする外し方など教えてくれます。
意味不明の横文字もほとんど出てきません。
初心者に、そして自然に対する優しさにあふれています。








高橋哲哉先生のおかげで竿と仕掛けのセッティングができるようになったので、この日向かったポイントはエル・エンバルカデロ。


カンクンのダウンタウンからホテルゾーンに入って最初の橋。
カンクンタワーがあり、パイレーツショーの船が停泊している場所です。


橋の上からも下からもペットボトルスタイルで釣りをしている人がいます。
彼らに混ざって、ここでついに釣り竿デビューです。






“ペットボトルスタイルで魚を釣れるようになれば、糸と針さえあればどこでも気軽に釣りができる!…“


そんな最初の思いはすっかり無くなっています。


釣りたい!釣って、食べたい!ペットボトルじゃ釣れない!




満を持して竿を振ると、綺麗な放物線を描いて仕掛けが着水。
すると、すぐにあたりが!
魚がエサを食べているのが感じられます!


これはいける。これは釣れる。やっぱり釣り竿が大切なんだ!三度目の正直だ!


















……と、いうところで根がかり。

うんともすんとも動きません。


高橋先生に教えてもらった方法で外そうとしますが、外せません。
なんとか教えてもらった最終手段で引き切りました。


三度目のボウズ。。。























【プエルトモレロス/Puerto Morelos







次に選んだポイントは、カンクンとプラヤデルカルメンの間の漁村、プエルトモレロス。
選んだ理由は、村の中心にある公園から海に突き出た桟橋で、釣っている人がいたのを前に見たことがあったから。


桟橋から海をのぞき込むと、ゆらゆらとたくさんの魚が泳いでいるのが見えていました。
地元の人は、なんとペットボトルでカツオを釣っていました。
思えばあの光景がこっちで釣りを始めたきっかけになっていたような気がします。




さすがにもうボウズは御免なので、もう一度魚釣りについて詳しく調べてみました。
すると、大潮の時が一番釣れるらしいと。


大潮…?
干潮とか満潮とか、そういう感じ?


というぐらいの知識でしたが、なんせ大潮の時期が釣れることはまちがいないようです。
さらに、大潮の時間帯が分かるサイトを発見。




場所を指定すると、この日の何時が一番魚が釣れますよと教えてくれます。
凄いですねーインターネット。


これで道具もタイミングもバッチリ。
もはや釣れない理由はありません。





カンクンからプエルトモレロスまでは40分弱。
車を止めて、道具の準備をしつつ、はやる気持ちを抑えながらお弁当を食べ、大潮の時間を待ちます。
そして、ピーク予想の1時間ほど前から釣り開始。


桟橋から竿を振ります。
すると、すぐに今までにないあたりが!
これは…、間違いない!


今度こそ!!




…お!




















……釣れました。

2時間ぐらいで18㎝の可愛いアジが2匹と、イワシみたいなのが1匹釣れました。


アジ

イワシ?




いやー最高ですね。
アジ。

こっちでは売ってないんですよね。アジ。
青魚食べられるの嬉しいです。




プエルトモレロスの桟橋はほかにも釣りを楽しんでいる人たちがいますが、みんな程よくゆるくていい感じです。
エサの付け方を教えてもらったり、魚が飲み込んだ釣り針を外してもらったり、エサを付けるときにライトで照らしてもらったり…。


面倒見のいい地元の人に助けてもらいまくりながら、楽しく釣りができました。





カンクン近辺はプロから素人まで(マグロからイワシまで)様々な釣りを楽しめる場所です。
本格的にトローリングしたりボートを出したりするのではなく、気軽に素人がちょっと陸から釣ってみたいのなら、断然プエルトモレロスがお勧めです。




その後も釣れています。(アジが)

底が砂地なので根がかりもしないし、釣り場所の雰囲気も和やかです。
困ったら誰かが教えてくれるし、厳しいプロもいません。
サビキの仕掛けぐらい針を小さくすればもっと釣れそうな気がします。


ローカルの人曰く、プランクトンが豊富で魚が多い場所らしいです。





大事に持ち帰ったアジはアジフライにして美味しくいただきました。


アジの干物もできるかな…。




アジフライ定食

2017年8月26日土曜日

メキシコで楽しむ発酵食品



まだ日本に暮らしていたころ、メキシコで味噌を売って生計を立てる!というようなことを一瞬考えていたことがありました。
久しぶりに日本に帰った時、地元の友達に「味噌、売れてんのけ?」と聞かれてそのことを思い出しました。


あ、そんなこと言っていたなと。
味噌を売る計画はすっかり忘れており、いまのところメキシコで味噌を売ったことは一度もありません。


実際のところ、メキシコでも少し足を延ばせば味噌は手に入るのですが、麹が手に入らないので味噌屋さんは小商いには向いてませんね。




五か月目の味噌





【手前味噌をかびさせないコツ】



今のところ味噌屋さんにはなっていませんが、手前味噌は作っています。
麹は日本から送ってもらったり、メキシコに来る人に頼んで持ってきてもらったりして手に入れています。


以前住んでいたグアナファトでつけた味噌は、メキシコ横断の旅中も車に積んでカンクンまで持ってきました。
私たちが旅をしていた間にも、発酵は続いていたのです。


灼熱のビーチ・シポリテや、肌寒い山地・サンクリストバルなど、気候の変化はかなり激しかったはずですが、特に悪くなるようなこともありませんでした。




カンクンは年中高温多湿な場所ですがですが、味噌は仕込めます。
最近は表面のカビも全く生えなくなりました。


カビを生やさないコツは、味噌を容器に詰めた後、表面にさっと塩を振ることです。
表面の塩がカビの繁殖を防いでくれます。
容器の煮沸やアルコール消毒をそこまで完璧にしなくても、しっかり塩を振っておけばカビの発生はかなり抑えることができます。





味噌をかびさせないコツ。それは表面の塩です。


後はまあまあ適当でもほぼほぼ美味しくできます。




容器の底にたまり。



豆は大豆、ひよこ豆、フリホーレス(インゲン)といろいろな豆で試しましたがなんでも大丈夫です。
白いんげんでも黒いんげんでもいけます。


手前味噌なら大豆と麹と塩の分量も適当でいけます。
大豆と麹はほぼ同じ、気持ち麹が多いくらい。
塩はその半分で大丈夫。


200:250:100(大豆:麹:塩)
200:200:100(大豆:麹:塩) どっちでもいいです。


水も塩もこだわればそれなりにいいものができるのかもしれませんが、いつものガラフォンの水とその辺で売ってる塩でも美味しくできます。



2カ月目の味噌。まだまだです。























【はちみつのお酒、ミード】


時間をかけて少しずつ風味が変化していく発酵の過程を楽しめるようになると、他の発酵食品にも興味が出てきました。


そこで次にやってみたのはミード(はちみつ酒)。
ユカタンははちみつの産地なので、気軽に美味しいはちみつがどこでも買えます。


作り方はとても簡単。
はちみつと水にドライイーストを少量混ぜて放置するだけ。


分量ははちみつ1に対して水が3ぐらい。(100ml:300mlとか)
ドライイーストは小さじ1杯ぐらい。


注意点は仕込む容器の密閉がしっかりしすぎていると、爆発してしまいます。
少し空気が通るようにしておきましょう。
香りづけにスパイス(クローブやシナモンなど)やショウガを加えても美味しいかもしれません。


加熱殺菌消毒されていない生のはちみつなら酵母が生きているのでドライイーストは必要ありません。
常温で放置しておくと、発酵してアルコールになります。


うちは常温で放置しておくと一瞬でアリが来ます。
普通の食べ物でもアリが来るので、はちみつを放置しておくなんてもっての他。
アリから守るために冷蔵庫で作る必要があったので、ドライイーストを使いました。




5日目のミード。もう美味しい。



発酵中はシュワシュワと泡立つ音が小さく聞こえてきます。
音が聞こえなくなったら飲み頃だそうですが、途中で飲んでもすでに美味しいです。
大体1週間から10日くらいで出来上がり。


少しオリが残るので、フィルターや布で濾すと澄んだミードの出来上がり。
ちなみに私はめんどくさいので濾さずにそのまま飲んでいます。


少し微炭酸で、ほんのり甘くておいしいお酒。
レモンを絞ったり炭酸で割っても美味しいですよ。
































【パイナップル酢/VINAGRE DE PIÑA

メキシコにももちろん発酵カルチャーがあります。
パイナップルを発酵させて酢を作る文化があるようです。


作り方は下記のような手順。


材料:パイナップルの皮(1個分)、円錐形の黒砂糖500Piloncillo)、水2ℓ

①パイナップルの皮をむいて、砂糖、水を加えて砂糖が溶けるまで適当に混ぜる
②常温日陰で45週間発酵させる
③液体が濁り、徐々に澄んでくるので頃合いを見てコーヒーフィルターなどで濾す



面白そうですが、みそやミードに比べて酢作りのモチベーションが上がりません。
酢、買うと安いですからね。
機会があれば作ってみたいと思います。



















【メキシコと発酵】



発酵は言うなればものすごくゆっくりとした調理。
味噌やはちみつの世界で麹や酵母が働き、少しずつ変化が起こって美味しくなっていきます。
大体の発酵食品は、コツさえつかめば適当にセッティングしてもできるところも気に入ってます。


普段の生活とまた別の時間軸が身近にできることになるのですが、これが不思議と居心地がよい。
植物を育てることにも似た、生き物の変化を感じられます。


娯楽や刺激や情報の少ない、今の生活だから気づけた喜び。
メキシコの暮らしに合ってるんじゃないかと思います。